これまで通用してきた武器が、ここだけには効かない
理由1|外側だけを、動かそうとしてきた
研修、1on1、評価制度、理念浸透。
手をつけてきたのは、やり方と仕組み——すべて、自分の外側です。
無効ではない。しかしそれだけでは手の届かない領域があります。
理由2|達成する力だけで、解こうとしてきた
やる・決める・やり切る。強力な力です。ここまで会社を運んできた力でもある。
けれど使ってきたのはこの力だけで、受け取るという土壌がない。
人は、コントロールの前では変わりません。受け取られたときに、変わりはじめます。
二つの理由は、同じ形をしています。
どちらも、掛け算の片方しか使っていない。
見える外側 ⇄(見えない内側)
達成する ⇄(受け取る)
片方をどれだけ磨いても、もう片方がゼロなら、答えは変わらない。
足し算ではなく、掛け算だからです。
では、どうするのか
掛け算① 結果 = 自分要因 × 環境要因
社員の動きも、職場の空気も、業績も——見えている現実、それ自体は「結果」です。
結果は、直接には押せません。
動かせないものを押す力み。それが、あの疲弊の正体です。
手をつけられるのは、二つだけ。
- 自分要因(認識・反応・関わり方)
- 環境要因(仕組み・他者・場)
やり方と仕組みは、環境要因です。そこだけを動かしてきたのが、理由1でした。
しかも、社長の機嫌・口調・視線は、社員にとって職場環境そのもの。
社長の自分要因は、社員にとっての環境要因でもあります。
だから、社長自身の「自分要因」が要。社長が自分の内側に手をつけることが、組織を動かす最大のレバレッジになる。
現場で起きるさまざまな事象を、社長自身がこの掛け算で読み解き、意図的に新しい掛け算を起こしていく。自在軸が定まると、この現実創造が可能になります。
掛け算② 本質的な解決 = 達成力 × 受容力
やる・決める・やり切る——達成力。
聴く・受け取る・委ねる——受容力。
経営者は、前者を磨き切ってきた人たちです。
「人と自分の問題」をも、その力だけで解こうとしてきたこと——それが理由2でした。
達成力だけでは、終わらない不安と、力みへの執着が生まれます。
受容力が揃って初めて、本質的な解決になる。
必要なのは、この二つの掛け算を自在に回せる状態です。
まさにそれが、自在軸。